カルトナージュでは色々な形の作品を作れますが、基礎となるのはやはり四角い箱です。四角い箱というと単純に感じるかもしれませんが、工夫をすることでより使いやすく、便利な作品にすることもできます。
そのひとつが持ち手穴付きの箱です。
今回は箱の側面に持ち手穴をあける方法を前後編に分けてお伝えします♪

持ち手穴付きの箱はカルトナージュ以外でもよく見かけます。
100均に並んでいるプラスチック製の小物入れには、たいてい持ち手穴があいていますよね。使い勝手が良く、便利なので需要があるのだと思います。

持ち手穴があると棚に入れておいた箱を取り出しやすく、持ち運びがしやすくなります。
カルトナージュでは持ち手穴を作るのに金具や特別な道具が必要ないので、気軽に作ることができるというメリットもあります。

カルトナージュだと箱のサイズも持ち手穴の大きさも思いのまま。
ご自分に使いやすい、暮らしにジャストフィットする箱を作ることができますよ。
それでは、さっそく始めましょう♪

①.まずは持ち手穴のサイズの線を引きます。

今回の作品での持ち手穴の大きさは、縦が2.5cm、横が10cmです。これは箱の大きさや使う人の手の大きさに合わせて設定するとよいでしょう。

あまり小さすぎると布の処理が難しくなりますので、縦はこの2.5cmが最小かなと思います。

②.引いた線に沿って定規とカッターでくり抜きます。このとき、角から少しはみ出るようにカッターを入れると角を綺麗にくり抜くことができます。


(5mmくらいはみ出してカッターを入れると…)


(角が残ることなく綺麗にくり抜けます)

③.切り口が盛り上がった場合はヘラでおさえて平らにします。

④.もう一方の厚紙も同じように持ち手穴をくり抜き、箱を組み立てます。箱が大きい場合は内側の角をクラフトテープ(水張りテープ)で補強するとよいでしょう。

⑤.箱に布を貼ります。のりしろ等で余った布のはぎれは捨てずに残しておきます。

⑥.持ち手穴の部分の布に、Y字の形に線を引きます。持ち手穴の角から斜めに線を引き、縦幅の中心に横に線を引きます。

⑦.線に沿ってカッターやはさみで切り込みを入れます。角の部分はのりしろを残さず、角ギリギリまで切ってしまって大丈夫です。

⑧.ここからは箱の内側を見て作業します。

切り込みを入れたのりしろを持ち手穴にそって折り返して(まだボンドは塗りません!)、布の縁に沿って線を引きます。


(ボンドは塗らずに!)


(こんな感じでOKです)

⑨.⑤で残したはぎれを3cm×1.5cmくらいの大きさにカットします。これを4枚用意します。
このはぎれで角を隠していきます。


(こんな感じで隠すイメージ)

⑩.はぎれを貼る部分にボンドを塗ります。厚紙の厚みにも忘れずに塗りましょう。刷毛を立てると塗りやすいです。


(厚みにも忘れずに!)

⑪.はぎれを貼ります。このとき、⑧で引いた線が隠れるように貼りましょう。角に布がかぶさっていて大丈夫です。


(角の部分に布がかぶさっていてOK)

⑫.角にかぶさっている布を、ヘラで布を押し込むように厚みの部分に貼ります。

⑬.同じ方法で残りの角にもはぎれを貼ります。

⑭.持ち手穴ののりしろを折り返して貼ります。このときも厚紙の厚みにもしっかりボンドを塗って、布が浮かないようにしましょう。

持ち手穴ののりしろと⑪で貼ったはぎれが少し重なるようになっているはずですが(⑧の線を隠すようにはぎれを貼ったのはこのため)、もし重ならない場合ははぎれをはがして、のりしろと重なる位置に貼り直すとよいでしょう。

写真では一気に仕上がった感じになっていますが、のりしろは一つずつ貼ってくださいね。
ボンドを塗る→のりしろを貼るという作業を一つずつやっていきます。


(のりしろは一つずつ貼りましょう)

⑮.これで持ち手穴をあけることができました。
表側から角にへらを入れると、角がより四角く美しく仕上がります。

これで表側の布の処理は終了です!お疲れ様でした。

今回もパピエコトンのブログにお付き合いいただきありがとうございました。
この持ち手穴付きの箱は、角をきちんと隠すことができるかが仕上がりを左右します。作るときはそこに注意してくださいね。
次回は内貼りのケント紙の作り方を写真付きで説明いたします。ぜひご覧ください。

それでは、次の記事でお会いしましょう♪