冬は和物が気になる季節。お正月や成人式で着物を見る機会が増えるからでしょうか。
そこで今回は、着物姿のクロスステッチと和紙を使って和風の丸箱を作ってみました。
クロスステッチと和紙というと少し意外な組み合わせに思われるかもしれませんが、とても可愛い作品に仕上がってくれました。

梅の花にウグイス、青い着物に赤いリボンの可愛い女の子。そして障子の向こうに見える雪景色…。窓から見える景色を切り取ったような素敵な図案ですよね。

今回のクロスステッチは『クロスステッチで楽しむ12ヶ月 季節のリース刺しゅう』の中の「丸窓に着物」という、宗のりこさんの図案を使用しました。


 

クロスステッチといえば前回の記事では簡単な額装をご紹介しましたが、今回は可愛い丸窓の図案に合わせて、丸箱に仕立ててみました。

前回の記事はこちら⇒詳しい写真と解説つき 100均のフレームとカルトナージュでクロスステッチを簡単額装

クロスステッチは蓋に使いました。丸くカットした厚紙の上にシート状のキルト綿をしいてクロスステッチの布でくるみ、それを和紙で作った蓋にはめ込んで作っています。
刺しゅう布は65目のジャバクロスです。

難しかったのが刺しゅうの位置を真ん中に合わせること。
クロスステッチの中心と厚紙の中心を合わせるように頑張って調整したのですが、どうでしょうか?若干右上に寄っているような…。

蓋の側面には梅の花と七宝柄が描かれた友禅紙を選びました。
梅の黄緑色がクロスステッチの鶯の色とリンクしていますし、白で描かれた七宝柄や鹿の子柄はまるで雪のようで、この図案にぴったりだと思いました。

それでもこの柄を選ぶのにものすごーく時間がかかりました。和紙って素敵な柄が多くてどうしても目移りしてしまって…。
もっと決断力を鍛えなくてはいけませんね。セン〇ラルの店員さんにはご迷惑をおかけしました。

それでは、箱を開けてみましょう

箱の内側は蓋の側面と同じ和紙です。こうして見るとこの和紙は本当に可愛いです。優しく美しい色合いの友禅紙だと思います。

こちらは箱の側面の写真です。箱の側面には雲竜紙(うんりゅうし)という和紙を使いました。

雲竜紙とは、細い繊維を梳きこんである和紙のことをいうみたいです。この繊維の模様が雲のように見えるのだとか。何だかロマンチックな見立てですね。

雲竜紙はとても薄くて厚紙が透けてしまうので似た色の違う和紙を下に重ねました。
これはもっと淡い色を重ねても雲竜紙の風合いがわかりやすくて面白かったかな、とも思います。

こちらは箱の裏側です。この写真の方が雲竜紙の繊維の模様がわかりやすいです。

箱と蓋の大きさを比べてみました。蓋を箱にかぶせるタイプの丸箱なので蓋の方が箱より一回り大きくなっています。

かぶせるタイプの箱では蓋のサイズが重要で、大きすぎると蓋をかぶせた時にぶかぶかになってしまいますし、小さすぎると開け閉めがしにくくなってしまいます。
使用する紙や生地の厚みを考慮してサイズを決めるといいですよ。

こちらは蓋の内側です。蓋の内側も可愛く仕上げると箱を開けた時にテンションが上がるのでおすすめです。

和紙で作った作品の写真が他にもあったはず…と思ってブログを辿ってみると、2015年の作品にありました。
もう9年も前の作品ですが今見てもなかなか良い作品(自画自賛すみません…)だと思いますので、よろしければこちらもご覧ください。

和紙の作品はこちら⇒和紙を使ったカルトナージュ作品♪ 年賀状の収納にピッタリな文箱

今回もパピエコトンのブログにお付き合いいただきありがとうございました。
「クロスステッチと和紙」という組み合わせは今回が初めての挑戦でしたが、可愛い図案と素敵な和紙のおかげでお気に入りの作品に仕上がりました。

また、クロスステッチと和紙がよく合うことがわかったのも新しい発見でした。これは創作の幅が広がる嬉しい発見でもありました。ぜひまた作りたいです。

次回はカルトナージュの基礎的な作品をご紹介する予定です。写真で色々解説したいと思っています。

それでは、次の作品でお会いしましょう♪