皆さんは「インクの吸い取り紙」というものを知っていますか?ボールペンやサインペンが普及した現在ではあまり見かけなくなったそうで、私も実物は見たことがありません。今回はそんなインクの吸い取り紙の形を再現したカルトナージュです♪
(Laurence Anquetin著 Cartonnnage objets decoratifsより アトリエパピエ75にて)
今回のカルトナージュ作品は『Boite Buvard』です。『Buvard』とはインクの吸い取り紙のことで、インクの吸い取り紙とは万年筆で書いた後やスタンプを押した後に余分なインクを吸い取る紙のことらしいですよ。カリグラフィーをやっている方なら知っているかもしれませんね。
「インクの吸い取り紙」を見たことがない私ですが、机上で使うステーショナリーなのだろうな、と想像しました。そして「インク」という言葉に男性的なイメージが湧きました。きっと素敵なオジサマが使っていたに違いない…。こんな風な想像から、作品の外側には渋い色味のステーショナリー柄のペーパーを使いました。
この作品の特徴でもある側面のカーブです。円を半分にした単純な形に見えますが、実際の製図はちょっと複雑です。この作品を制作された生徒さんも「こういう風に製図するのか~なるほど!」と言っていました(*^_^*)
ツマミも手作りです。まるで箱の側面を反対に向けたような形ですね。これも製図が必要になります。
内側はクロコ模様のオレンジのスキバルで作りました。こうして見ると派手ですね~。外側のペーパーの色柄がシンプルなので、内側は思いっきり派手に!と思いこの色をチョイスしました。こういう風に箱を開けた時に驚きがある色の使い方も面白いですよ。
柄違いでもうひとつ作りました。こちらはパンジー柄のプリントペーパーを使用しています。上のステーショナリー柄とは違い、こちらは女性らしい優しい印象ですね。
ツマミも手作りではなく、アトリエに新しく入荷したプラ玉のツマミを使いました。コロンとした形が作品をより柔らかい雰囲気にしてくれているようです。
内側は紫のスキバルで。パンジーのような可憐な柄には奇抜な色は合わない気がして、ペーパーの色味に合わせました。柄の美しさが引き立ちますね♪